本校では、今日(8月26日)から2学期が始まりました。
朝9時、中高全員が第一体育館に集まり、まずはこの夏、さまざまな大会や検定で優秀な成績をおさめた生徒たちを表彰しました。
学校WEBでも紹介されているように、かなりの大人数になったため、一人ずつ労いのコメントをする余裕がなく、「おめでとう!」「よく頑張りましたね!」程度しか声をかけられませんでした。頑張った生徒たちに、ちょっと申し訳なかったかな・・・と思っています。
引き続いて始業式。節目の式典として厳粛な雰囲気で始まるのですが、校長式辞に関しては、訓話めいたお堅い話というより、生徒の心に「熱いエール」や「応援メッセージ」を届ける場として、リアルなホンネを伝えるようにしています。
写真は、その際の「式辞メモ」。式の前に、思考整理の意味で10分程度、ササッと話の流れをイメージして筆を走らせ、壇上に持参します。
とはいえ、生徒全体を見渡して感じたことを、その場の空気感みたいなものを踏まえて話すので、このとおりに終わることはほとんどありません(エッセンスは外しませんが)。たいてい、メモを見ずに、その時々で心に強く浮かんだメッセージを届けるような展開になります。
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この日、話した内容は・・・
今日から2学期
7月17日、台風の影響が残るなか1学期の終業式を行い、今日もまた台風が心配されました。台風に始まり台風で終わった夏休み、いかがだったでしょう。こうやって皆さんが元気に登校してきてくれたこと、世間では大きな事件や事故が起こっていますが、特に何事もなく、ここに集まれるということに、まずは感謝したいと思います。
振り返りが大切
夏休みは、ふだんチャイム(校時)で区切られた学校生活を中心に自分の行動を決めるのと違い、自分で時間の使い方を決めることができる期間。それを、自分がどう過ごしたのか。有意義だったこと、集中して頑張れたこと、また不十分だったこと、いま思えば「ああすればよかった」こと・・・など、さまざまあるはずです。
また、6月末から8週間のニュージーランド海外研修に行き、先日の日曜日に帰国したばかりの中学2年生の皆さん。夏休みというより、ふだんの学校生活以上の緊張と苦労の連続だったことでしょう。ほんとうによくやってくれたと、心から褒めたいと思います。
そんな夏休みを終え、皆さん一人一人が自分の責任で過ごした時間の使い方を、2学期以降の学校生活に活かせるかどうかは、夏休みの経験を「どこまでしっかり振り返ることができるか」で決まります。
1学期の終業式で伝えた3つのこと
夏休みを迎えるにあたって、滋賀学園は「どうせ無理」を言わない、困難にぶつかったら「だったらこうしてみよう」と考える、ことを宣言したということで、「失敗は学び」「何事にも恐れず、果敢にチャレンジしてほしい」と伝えました。そして、(1)世界を意識せよ (2)本を読もう (3)身体を大切に、の3つのキーワードを話しました。
どうだったでしょう。まずはこれらについて、自分の夏休みを振り返ってほしいと思います。振り返ることによって、自分の強さや弱さに気づき、行動を修正し、より良い方向に自分を導いていくことができます。どれだけ深く、幅広く振り返ることができるか、それが大切です。
世の中の動きと必要なチカラ
いま、世界は大きく動いています。今までの価値感が大きく揺らぎ、絶対的な正解など、どこにもありません。誰かが指示してくれるのを待つ、言われたことを忠実にやり遂げる、一生懸命記憶してテストでそれを吐き出す・・・そういったことを善しとする時代は終わりました。いま必要なのは自分で考え、周囲を巻き込みながら、自分たちの力で目の前の課題を解決していく能力です。
そうした社会の変化に伴って、学校も大きく変わることを要求されています。授業なら、教科書の内容を一方的に先生が講義する形から、アクティブ・ラーニングという言葉に代表されるようなグループワークや探求活動、フィールドワーク、課題解決学習などを大胆に取り入れたスタイルへの転換です。
ロボットや人工知能の進歩で10〜20年後には、いまある仕事の47%がなくなると言われています。実はそのなかに、私たち「学校の先生」も含まれています。どう思いますか。もちろんそうならないよう、先生も変わらなければなりません。
これまでの常識が、将来も常識であり続けることはあり得ません。そんな中で必要なチカラは「自分で考え、自分の行動を決めていける」こと。モノゴトを大きな視点で捉え、強い意志を持って、みんなで進んでいける強さです。そういうチカラを身につける場が学校であるということを知ってください。
でも、日常の些細なことも極めて大事
そういった大局的な側面以上に、足元の小さなことにも気を配らなければなりません。日常の些細なことがキチンとできないような人には、大きなことはできません。
一昨日、自転車の2人乗りで4人の生徒に注意をしました(本校では「校長訓戒」になります)。誰でもやっているような、あまり悪いことだという認識がないことだと思っているでしょうが、こういったことこそ「ルールを守れるか・そこから踏み外すか」の微妙な判断について、自分がどこまで「正しい」人間かが決まります。廊下にゴミが落ちていたら拾う、困っている人がいたらひと声かける。人が見ていようがいまいが、常に誠実で正しい判断ができることこそ、人間の一番の肝です。決して軽く考えないでください。
みんな、きっとできる
そういった、ほんの小さなことの積み重ねが、やがて大きな成功へと道を拓いていってくれます。夏休みをしっかりと振り返り、まずは9月3・4日の文化祭に向けて、一人一人が頑張ってくれることを期待しています。
できない人はいません。みんなできます。ここにいる滋賀学園の皆さんなら、きっとやってくれると信じています。一緒に頑張りましょう!
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思い出しつつ書いているので、抜けていたり、多少違っている部分があると思いますが、こんなメッセージを伝えて2学期のスタートを切りました。