月別アーカイブ: 2015年12月

2015年を振り返って

振り返るには、あまりにたくさんのご縁をいただいた2015年。
ほんとうに感謝の言葉しかありません。

出会いは、ボクにとって次の一歩を踏み出す羅針盤であり、さまざまな可能性に彩られた元気玉です。常に出会いを求め、走り続けながら考え、学びのジャングルジムを組み立ててきました。

ボク一人ではできないことも、あなたと一緒ならできる。

まさにシナプスがつながっていくように、ネットワークが生まれ、プロジェクトがカタチになっていく。そんな一年でした。

昨年の大晦日、こんな振り返りをしました。

今年は、自ら動き、さまざまな出逢いを糧に、リアルにコミュニケーションができた一年でした。まさに「人の縁」を感じ、自分のなすべきことを見つめながら、次なる一歩を踏み出し続けた毎日だったように思います。

待つより、出向く
もらうより、与える

偶然は必然であり、結果はついてくるものだという安心感がどこかにあって、自己責任を心地良く受け止めることができたことも、大きな収穫のひとつだったかもしれません。

今年は、それがさらに加速し、足し算ではなくかけ算になって、中身が充実してきたように思います。たくさんの知恵と勇気に加え、新たなステージもいただきました。

なにごとも「人」あってのこと

あなたと一緒に仕事がしたいと思ってもらえるよう、さらに精進していきたいと思います。

すべては、未来を担う子どもたちのために

教えつつ学び、学びつつ教える
ともに人生を語れる

そんな関わり合いがあちこちで生まれ、笑顔と歓声がこだまする学校を創っていきます。

Little keys open big locks
Simple words reflect great thoughts
Your smile can cure heart blocks
So keep on smiling it rocks

今年一年、ほんとうにありがとうございました。

2015年 大晦日

2学期終業式、キーワードは「オール・シガガク」!

今日は、2学期の終業式。
式辞で私が話したことの要点を、まとめておきたいと思います。

1.オール・シガガクを意識せよ

この2学期、ICT教育や地域連携、駅伝、硬式野球など、さまざまなところで滋賀学園を広く話題にしていただき、その頑張りを評価・応援していただいています。もちろん、大きく目立つことではなくても、日頃の継続的な取り組みや善行などの積み重ねによって、それらの言動が全体として滋賀学園へのメッセージとなり、多くの方に学校の良さを認めていただいています。

言い換えれば、みなさん一人ひとりが滋賀学園の「顔」であり、自分が直接関わっている・いないにかかわらず、滋賀学園に向けられている視線はすべて、全員が共通して受け止めなければならない、極めて大事なものです。

いまこそ「オール・シガガク」の気持ちを再認識し、滋賀学園の動きをすべて「自分事」として捉え、常にその一員であるという意識を忘れず行動してほしいと思います。個人やチームの頑張りや成果が、誰かに言われるからでなく、自然に「自分たち、みんなのもの」であると意識でき、それに応える振る舞いを全員ができるかどうか、滋賀学園はいまそれを試されている時でもあります。

滋賀学園の一員として、心から自分が所属している学校を愛せるか。生徒・教員みんなが一致団結して「チーム・シガガク」へとさらにもう一段階ステージアップする時だと思います。

2.経験からしか学べない

ずっと言い続けている「どうせ無理といって、逃げるのはやめよう」ということにつながる話ですが、人は経験からしか学べないことを改めて感じています。

先日の全国高校駅伝で力走を見せてくれた滋賀学園陸上競技部の選手たちですが、あの高速レースを体験してこそ学べたことがあったと振り返ってくれています。アベック優勝を成し遂げた世羅高校。女子のレースでアンカーの選手が35秒の4位でタスキを受け取り、逆転したのも、これまでのさまざまな経験あっての結果でしょう。現実に、最終5区であのタイム差をひっくり返せる力を身につけることは、並大抵の練習ではないでしょう。メンタル面も含めて、経験から学んだことが大きく影響していると思います。

机上のプランや、頭の中で考えていることも、実際に「やってみて」こそ感じるリターンが何よりも大切であり、それが学びにつながります。自分が「これだ」と思ったことは、ぜひ行動に移してください。とにかくやってみる。失敗してもかまいません。そこから学べることの方が、やらないでいるよりずっと価値があります。

3.すべてはつながっている

試合やステージパフォーマンスは、一回限りのワンチャンス。勝負に挑む人は、日々、過酷な練習を繰り返し、本番に臨んでいます。それこそ何百回、何千回のトレーニングの積み重ねによって、最高のパフォーマンスを発揮すべく、努力しています。

日々、学業やクラブ活動に励むみなさんもそうでしょうし、先週、父母教の教育講演会ですばらしい演奏を披露してくれた方々も、まさにそういった日々を過ごされています。

ですが、すばらしいパフォーマンスを発揮する人たちは、誰もが日常の「あたりまえの部分」も、例外なく手を抜かず、きちんとされています。挨拶、掃除、人の話をしっかり聞く、嫌なことでも進んでやる・・・など、日常生活をほんとうにしっかりされています。

かつて、同じような式辞の中で「勉強は人柄の集中表現だ!」と言ったことがありますが、めざすことだけに集中するあまり、他のことを疎かにするようでは何事も達成されないということは間違いありません。

今年の締めくくりにあたり、めざすことだけにフォーカスするのではなく、日常の何気ないこともふくめて大事にする。日々の生き方、姿勢そのものが全てに通じていることを、改めて認識してほしいと思います。

☆ ☆ ☆

最後に、年末年始の独特の雰囲気をプラスに活かし、有意義に過ごしてほしい・・・と話を締めくくろうとしました。

ところが、相変わらず「自分事」として聞いていない生徒が見えたので、「それでは、いくらすばらしい人が、いくらいい話をしても、決して自分のもにはならないよ・・・」と苦言を呈して、顔を上げるよう促しました。

どこまで気づいてくれたのか・・・。伝わるまで、繰り返し言い続けたいと思っています。

もちろん、それは生徒へのメッセージだけでなく、先生方への忠告でもあります。

すでに何人もの先生が、「先生が式辞でおっしゃることは、生徒だけでなく先生方への話でもあり、先生方にこそ聞いてほしいんじゃないですか・・・」とってくださるとおり、生徒だけでなく先生方に対しても、強く意識して言葉を紡いでいます。

まさに「オール・シガガク」、全員が一丸となって歩んでこそ意味があると思います。ごく自然に、それが当たり前のカタチになるまで頑張ります!

日本HPの法人向け新製品発表会に登壇しました!

昨年度、日本HPさんとご縁がつながり、今年度4月から「21世紀型教育モデル授業づくり」に取り組んでいることは、以前からこのブログでもお伝えしているとおりです。

IMG_7345Shigagakuen Future Leadership Program と名付けたこの授業は、HPの教育用タブレットPCと先生用2in1PC、標準でバンドルされている教育支援ソフト(Classroom Manager)を活用し、PBL(Project Based Learning)とICTを組み合わせ、ワークショップとプレゼンテーションを中心に進めています。

企業や大学との連携、さらには地域連携も視野に入れた、21世紀型スキルを身につけるためのアクティブな学びが特長で、「変わりつづける社会に対応できる力」とは何かを追求し、大学の先生や企業担当者と協同でカリキュラムを開発しています。

日本HPの法人向け新製品発表会に登壇!

12月10日、日本HPさんが新製品発表会にあわせて活用事例を紹介するとのことで、声をかけてくださいました。

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午前のプレス発表、午後のパートナー各社向けのイベントそれぞれで10〜15分の時間をいただき、日本HPの社長や執行役員に紹介されて本校の導入事例をプレゼンするという、何とも貴重な経験をさせていただきました。

校長という立場といえど、こういったグローバル大企業の主催するビッグイベントで直接、事例を紹介させていただけるなんて、そうあることではないと思います。

HP Press Event / Partner Event
I carried out my mission successfully.

You did! Domo arigato!
ー Vice President & General Manager, Computing Category, Printing and Persinai Systems, Asia Pacific & Japan
Anneliese Olson さん

Thank you so much your great presentation today. I defiantly think your passion and our technology would make more new world for education beyond the border.
ー 日本HPプリンティング・パーソナルシステムズ事業統括 PPSマーケティング部部長
甲斐博一 さん

Facebookでもそのようすを写真で紹介しましたが、相次いでメディアに掲載されましたので、こちらにまとめておきます。

【マイナビ:ニュース】
3in1を提案する12型Windowsタブレット – 日本HP発表会、大企業の体力とベンチャー企業の行動力を

学校機関向けに関しては、HP製品を採用した滋賀学園高等学校の安居氏が登壇。21世紀型スキルを身に着けるためのテストケースとして、高校の一クラスで採用したが、今後の数年で全校生徒に広げたいとした。HP製品を利用した感想には、「教育専用に設計されたタブレットと教育支援ソフトが利用しやすかった」、「HPというグローバル企業に、生徒も含めて触れる機会が得られたことも利点」などを挙げていた。

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【ITpro:ニュース】
分社化を終えた日本HPが「3-in-1」のWindows 10タブレットを発表

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滋賀学園中学・高等学校からは、校長の安居長敏氏が登壇。「学び方を子どもたち自身が見つけるようなアプローチをしている。タブレットの配布には不安もあったが、生徒はスマホ世代なので自分たちで操作を身に付けた。生徒とリアルタイムに授業を作っていくことで、先生も成長を促された」と導入の効果を語った。

私学が提供すべき「価値は」何か・・・


thumb_IMG_8440_1024中高の期末考査初日、12月2日(水)の午後、コアネット教育総合研究所の清水葉子さん(神戸研究室・プロジェクトリーダー)を講師に招き、教員研修を行いました。

11月18日(水)の職員会議で、20年後の社会がどうなっているかについて「労働人口の減少」「インターネットのさらなる発達」「コンピューターに仕事を奪われる」の切り口でデータ分析を加えた資料を配付し、あらかじめ先生方に考えておいてもらったうえで集まったこの日。

thumb_IMG_8449_1024学年や分掌が異なる5人ごとのグループを作り、「ストーリーのある学校づくり」をテーマに、 シナリオ・プランニングの手法を用いて滋賀学園の未来を考えていきました。

あるアンケートでは、これからの社会では安定した収入を得ることが今よりも難しくなると思う保護者が9割近くに達しています。そして、保護者はICTを活用した参加型授業の効果を肯定的にとらえ、留学や英語力に対する要望も高く、主体性やコミュニケーション力の育成を学校に期待しています。

そのような中、私学が提供すべき「価値は」何か・・・。
thumb_IMG_8482_1024ワイワイ・ガヤガヤ、笑顔と真剣な表情が交錯する積極的な意見交換&アイディア出し。

途中、息切れするのでは・・・という心配がなかったわけではありませんが、さすが、先生たちのパワーは留まるところを知りません。後半になるにつれヒートアップしていきました。

3時間を超えるレクチャーとワークから見えてきた、たくさんのヒント。

今後に向けて新しい一歩が踏み出せるような予感に応えるべく、プロジェクトチームを作り、できるところから実践に移していきたいと考えています。